中野区での被害現場「平成16年6月」

- 中野区の住宅密集地で起きた空巣現場です。
侵入された窓は一見ガラスも割られてなく、鍵の閉め忘れかな。と思ったのですが話を聞くと、帰宅した時にはサッシに窓がなかったようです。
この住まいは、安全な住まいが売りで最初から防犯ガラスが入っていたようです。ですが住み始めて4ヶ月で安全ではない住まいとなってしまいました。
私は数々の防犯対策の講演でも、TVでも何度も言ってますが、警備会社に加入しているから、防犯ガラスになっているからとか、監視カメラが何台も付いているから安心なんだ。
はありません。防犯意識の問題は何度も書いたので、防犯用品や器具には利点もありますが欠点もあります。その欠点を補わなければ防犯効果は半減してしまいます。
防犯ガラスにしても、この現場のようにサッシを外されては効果はゼロです。監視カメラは、覆面されれば効果ゼロ、警備会社は駆けつける前に仕事を終わらせれば効果なし、
その他にも欠点は沢山あります。今の泥棒は知ってるんです。研究しているんです。頭がいいんです。それでも、ちょっとした事でその欠点を補う事が出来るんです。
この手口が出る前に、サッシはカギをしていても窓ごと外される可能性があり、今後出てきますよ。
防犯ガラスにしただけではダメなんですよ。引違窓は、サッシを外されないように、片開窓、スベリ出し窓は防犯ガラスではなくて室内格子を付けて下さい。って
防犯の家は、防犯と思っているだけで私のようなプロが見たら防犯ではないんです。
そして泥棒もプロと化しています。
過去のデータを分析する事も大切ですが、今の泥棒は進化しプロ化しています。
侵入するのに5分以上要すると諦める。それは単独犯が多かった過去の事で、今は集団化しています。
見張りを立てる事で、5分という制限はなくなっています。
何故、分け前が少なくなる集団となるのでしょうか。考えればわかると思います。
単独では出来なかった事、リスクが高かった事が、できるようになる。リスクが下がる。
これが第一の理由です。
防犯対策は、過去のデータをもとにするのではなく、未来を予測し対策をする事がもっとも重要だと思っています。
今後、泥棒の手口は、シンプルな方法へと進化して行くと私は予測しています。